何かに夢中になったかと思えば、
今度は別のことに興味が移る。
気づけば、いつも何かを追いかけている。
「どうして私は、一つのことを
続けられないんだろう」
そう思いながら、それでもまた
新しいことに手を伸ばしてしまう。
人と会う時間はそれなりに楽しい。
でも、家に帰ると、誰とも話したくなくなる。
刺激を求めるのに、繊細。
この相反するように見える
二つの性質を併せ持つ人は、
HSS型HSPと呼ばれています。
HSS型HSPとは何か
HSS型HSPの特徴
HSS型HSPとは、
HSS(High Sensation Seeking:刺激追求性)と、
HSP(Highly Sensitive Person:感覚処理感受性)
という二つの気質を併せ持つ状態を指します。
HSSは、新しいことや変化、刺激を求める気質です。
未知のものに惹かれやすく、
行動を起こすまでが早い一方で、
同じことの繰り返しには飽きやすい傾向があります。
一方のHSPは、音や光、人の感情、
場の空気などを人より深く感じ取り、
丁寧に処理する気質です。
そのため、刺激を受けやすく、
疲れやすい面があります。
HSS型HSPは、この二つの気質を
あわせ持っています。
「動きたい」という気持ちと、
「繊細に感じ取ってしまう」という性質が、
同じ人の中で同時に働いているのです。
HSPとの違い
一般的なHSP(刺激追求性が低いタイプ)は、
刺激そのものを避ける傾向があります。
人混みや変化の多い環境を避けることで、
自分を守ろうとします。
一方、HSS型HSPは刺激に
自分から向かっていきます。
新しい場所へ行ったり、人と会ったり、
挑戦したりすることに惹かれる一方で、
その刺激によって疲れやすいという特徴があります。
「刺激を求めるのに疲れやすい」。
この一見矛盾した感覚こそ、
HSS型HSPらしさといえるでしょう。
よくある特徴
HSS型HSPには、
次のような特徴がよく見られます。
- 新しいことに惹かれやすく、始めるまでが早い
- 新しいことを始めるとワクワクするが、
途中で別のことにも興味が湧く - 同じことの繰り返しに飽きやすい
- 刺激的な環境に飛び込む一方で、
そのあとどっと疲れる - 人と会う時間は楽しいが、
帰宅後は一人で静かに過ごしたくなる - 好奇心と慎重さが同時にあり、
自分でも矛盾を感じることがある
これらは
「どちらかが本当で、どちらかが偽物」
ということではありません。
どちらも、その人が本来持っている気質です。
HSS型HSPはなぜ疲れやすいのか
HSS型HSPの疲れやすさは、
「行動力がないから」ではありません。
むしろ、
刺激を求める性質があるからこそ、
人より多くの場所へ足を運び、
多くの情報を受け取ります。
そして、その刺激を繊細な感覚で
深く処理するため、疲れやすくなるのです。
これは性格や気力の問題ではなく、
二つの気質が組み合わさることで
起こる自然な反応です。
私自身も長い間、
「疲れやすいのは気力が足りないせいだ」
と思っていました。
でも実際は、動いた分だけ
受け取る刺激が増えていただけでした。
HSS型HSPの矛盾を使いこなすための考え方
大切なのは、気質を直そうとする
ことではありません。
自分の性質を理解し、
それを活かせる環境や行動を選ぶことです。
私が意識している考え方を三つご紹介します。
刺激をゼロにしない
刺激を求める性質を無理に抑え込むと、
今度はエネルギーを持て余してしまいます。
大切なのは、
刺激をなくすことではなく、
自分に合った量や質を選ぶことです。
回復時間も予定に入れる
刺激的な予定だけでなく、
回復のための時間も予定の
一部として考えます。
あらかじめ余白を作って
おくことで、無理なく
活動を続けやすくなります。
「できる」ではなく「続けられる」を基準にする
一度できるかどうかではなく、
そのペースを無理なく続けられるかを基準に考えます。
勢いで予定を詰め込みやすい
HSS型HSPにとって、大切な視点です。

具体的な付き合い方(場面別)
興味は移っても、「深く掘り下げる力」はある
私は以前「飽きっぽい性格」だと思っていました。
でも振り返ると、興味の対象は変わっても、
本当に納得したことは驚くほど長く続いていました。
コーヒーもその一つです。
味に納得がいかなかったことが
きっかけで調べ始め、気づけば
焙煎教室に通うようになりました。
それから8年、自宅で焙煎を続けています。
私は「飽きっぽい」のではなく、
「興味の対象が広い」のだと気づきました。
そして、本当に心が動いたことには、
じっくり向き合える。
そう考えられるようになってから、
「続かない自分」を責めることが少なくなりました。
人と会う予定は回復時間までセットにする
月に1回、タッチフォーヘルスの
練習会に参加しています。
午後いっぱい学び、
その後は懇親会があります。
以前は翌日も普段どおり
予定を入れていましたが、
思っていた以上に疲れが残ることがありました。
今は翌日の朝の運動は
体調に合わせて休んだり、
午前中は予定を入れずに
ゆっくり過ごしたりしています。
予定を立てるときに回復時間まで
含めるようになってからは、
無理なく学びを続けられるようになりました。
自分ルールを作る(積読は3冊まで)
以前は、読みかけの本が増えるたびに、
「どうして私はいつも中途半端なんだろう」
と思っていました。
でも今は、「新しいことに惹かれる自分も、
自分の一部なんだ」と考えています。
そこで、「積読は3冊まで」
という自分なりのルールを作りました。
興味を我慢するためではなく、
増えすぎないようにするための目安です。
図書館で借りた本が加わると
ルールどおりにいかないこともありますが、
それでも以前のように無意識に
本を増やし続けることは少なくなりました。
まとめ
気質を知ることは、
自分を分類するためではありません。
「どうしてこんな自分なんだろう」
と悩み続ける代わりに、
自分に合った付き合い方を見つけ、
本当にやりたいことへ力を使える
ようになること。
そのための土台になります。
もし、一人ではまだ付き合い方を
見つけるのが難しいと感じるなら、
モニターセッションという形で、
一緒に整理していくこともできます。
気質を変えることではなく、
自分に合った付き合い方を探っていく
場として、ご利用いただければ嬉しいです。
この記事を書いたのはこんな人です
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